1990年、高校3年の時。
未来に対して著しい焦燥感があった。
自分は何者なのか?
何者になれるのか?
彼女は出来るのか?(どーでもええ話やけど)
訳もなく思い悩んでいた。
そんな時「ママ」という漫画に出会った。
散髪屋の息子が、将来継ぐ事が確定してるかの如き
空気に嫌気をさし、目的もなく高校生活を過ごし、
ヒョンとした事で退学し、散髪屋を継いでくれると
思い込んでいた女手一つで育ててきた母親を尻目に
自ら見つけた料理の道に進むべく、バイトで稼いだ
お金で料理の専門学校に通う萩原青年。
その中で出会った、バツイチで小さな子持ちの、
「みさを」に恋をしたが、いろんな意味で幼い萩原
は相手にしてもらえず、高校の同級生で昔から彼を好
きだった元気印No.1の女の子の押しに負け、付き合
うようになるが、身近で目に映る「みさを」の事が
どうしても気になって、自分は料理の道で自立し、
「みさを」にふさわしい男になりたいと思い、
徐々に才能が開花し、最後は自分の生きる道も「み
さを」も手に入れる。という、ある意味シンデレラ
ストーリー。
そんな苦労もしてないくせに、妙にシンクロしたり
何も為してないくせに彼女が欲しくなったりした。
でも、その頃の自分が一番好きだ。
原点はそんなとこなのかも知れない。
道を切り開くのは自分かもしれないが、
道を通りやすくしてくれてるのは、
自分が通って来た道の途中で出会った、
かけがえのない、友だと最近深く思う。