小学校の頃、ファミコンの出始めだった。
当時、本体価格1万4千円超のファミコンを持ってる
のは金持ちの息子か、甘やかされた1人息子。
が多かった気がする。(偏見かな?)
ポパイ、マリオブラザーズ、ベースボール、アイス
ピー、エキサイトバイクなどなど。。。
そんな息子たちは当時発売されたソフトが出るたび
大人買いし、私たち下々の者は彼等の家にこぞって
ファミコンに吸い寄せられるように遊びに行った。
友達の1人に真鍋君という、本町のおばあちゃん家に
住む同級生がいた。
お母さんと母方のお婆ちゃんと3人暮らしで、お母
さんは「仕事が忙しく遊んでやれないから」という
理由で真鍋君の欲するままファミコンソフトを買い
与えていた。
真鍋君は5年の時転校してきて、あまり明るい性格で
はなかったため、友達も少なく、当時からとにかく
明るい加藤と呼ばれてた私は積極的に話相手になり
頻繁に遊びに通っていた。
お婆ちゃんもお母さんも、新しい土地で真鍋君に
友達が出来たと喜び、過分にもてなしてくれた。
ある日、いつものように真鍋家でエキサイトバイク
を楽しんでいると、お母さんが扉の向こうで顔だけ
出して「ちょっとだけ目をつぶっててね、見ちゃダ
メよ」と言ってきた!
真鍋君のお母さんは当時推定30代半ばで橋本マナミ
を少し地味にしたようなスタイルのいい日本美人。
私は言うまま目を手で隠しお母さんは扉を開けた。
「目をつぶっててね?っつー事は、
目を開けても吝かではないっつー事ダヨな?」
「見ちゃダメよ!っつー事は、
見て欲しいって事ダヨな?」
邪な考えの塊だった当時小学生の私は、当然塞いだ
手を開いて全力で見てた!
そこには全裸の橋本マナミ(お母さん)の姿が!
多分やけど、私が来てるのに気づかず、シャワーを
浴びて油断して着替えを持ってなかったのだろう。
「キャー!」とか冗談めいた調子で言いながら、
足早に隣の部屋に消えていったお母さん。
あの瞬間の衝撃の後ろ姿は、今でも脳裏にくっきり
焼き付けている。
結局中1の時にまた転校していって、それから音沙汰
がない真鍋君。
お母さん共々、今はどこで何をしてるんだろう。
今、思い返すと、私のターニングポイントは、
あの瞬間だったのかもしれない。。。