カトーのオモロいブログ

カトちゃんです。本業は看板屋です。ありのままの自分をさらけ出したいと思います。

中国人のお客様

8年くらい前、顧客である不動産会社から、飲食店

を開業予定のお客様をご紹介頂きました。

 

早速教えて頂いた連絡先に電話してみると、若い

女性の声で、名前は佐々木さんと名乗りましたが

イントネーションが明らかに中国の方でした。

 

看板のデザインや仕様を打ち合わせに行くと、若く

て可愛らしい、まずまず日本語が話せる中国人女性

が現れました。店舗の中ではご主人らしき日本語は

ほとんど話せない中国人が黙々と内装などをDIY的に

自前で工事していました。

 

見積りを提示すると、金額が高いと仰られたので

(もともと最初から良心的な見積りをしてたのです

が^^;)許容出来る範囲で値引きをして(あまり食い

下がってこない)契約に至りました。

 

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その店舗が西条市産業道路沿いにある、台湾料理

昇龍です。YEGでもちょくちょく利用しています^_^

 

受注したはいいが、とにかく納期が短く、日曜返上

で慌てて施工したのを覚えてます。

 

もう少しゆとりを持ってお話を頂ければよかったの

ですが、価格交渉にしろ納期の短さにしろ、「日本

人と中国人の性格の違いなのかな?」と当時は割り

切って仕事をしていました。

 

勿論、ご紹介とはいえ一見様で、静岡で店舗を展開

していて(多分この女性のご両親が)こちらには初

出店という事で、「支払い条件は看板設置の前に現

金一括でお願いします」と条件を付けました。

 

すると彼女は、約束通りに施工日に現場で、万札で

パンパンになった派手な長財布から現金を鷲掴みに

して支払ってくれました。

 

これまで西条近辺には中華料理店は存在したけど、

台湾料理という名前が新鮮だったのか、ラーメンセ

ットなど値段が安くボリュームがある料理がウケた

のか、開店直後からまずまずの人気店となり、1年半

で西条店の経営を他の中国人夫婦に任せました。

 

その後は東温、今治、観音寺(香川の方は店名が味

源)と次々と出店していき、他の中国人に店を任せ

ていきました。私は昇龍西条店の工事の時の対応が

気に入られたのか、その度、彼女から仕事を頂きま

した。

 

打ち合わせの時は、中古の2つ前くらいのオデッセイ

で当社に乗り付け、手書きの原稿を元に、たどたど

しい日本語で説明してきます。

 

それに対して私は最初は標準語でゆっくりと話して

いましたが、「ほやけん、これやったら貼り替えが

出来んけん、板ごと新しいやつに変えないかんよ」

みたいに、だんだん西条弁が出てきてしまいます。

 

それが中国語と意外とマッチするのか、通じてしま

い、かなり会話が成立したりします。

 

西条弁、ワールドワイドで恐るべし(^◇^;)

 

このスタイルで出店する中国人は、居抜き物件をで

きる範囲で自分たちで工事し、出店費用を抑え、従

業員や食材の仕入れルートも中国人で固め(そうい

うネットワークがあるみたい)利益を上げます。

 

しまいには、看板まで自分で取り付けられるように

なり、宇和島店、香川方面、岡山方面と遠方に店舗

を展開した際には、看板を作って宅急便で送るのみ

という事も多くなりました。

 

彼女は出店で各地を転々としている為、お金は打ち

合わせの時に先払いしてくれるようになりました。

 

打ち合わせを重ねる度、中古のオデッセイから、ハ

イエースになり、今では新車らしきベンツのワゴン

に乗ってきて、看板を積んで帰ったりします。

 

儲けとんやね(^◇^;)

 

それから彼女が手掛けて経営を任せた中国人が次々

と出店予定の友達を紹介してくれるので、今では当

社にとって、年に4〜5物件の仕事を頂けるヘビーユ

ーザーとなりました。

 

冷静に考えて、彼女はなぜ毎回私に仕事をくれるの

か?西条弁がハマったんかな?不思議に思ってまし

たが、昨日、理由が少し分かった気がしました。

 

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昨日は中国人のお客様からの依頼で、丸亀に居抜き

で開店予定の中華料理店の看板工事に行きました。

 

このお客様(劉さん、右)は、佐々木さんが手掛け

た味源観音寺店の店主の紹介で仕事をした丸亀の台

湾料理店のこれまた紹介でご縁を頂き、坂出で台湾

料理店を経営しているそうです。

 

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この店を経営するのは、劉さんではなく、劉さんが

任せる中国人夫婦で(ややこしい)内装などはやは

りご主人が出来る範囲工事をしていました。

 

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中に電気工事業者(日本人)が入って工事をしてい

て劉さんが「入口の上のこの電線はこのままか?綺

麗じゃないし危ないよ」とクレームを入れました。

 

最近の中国人のお客様は商品の仕上がりなどに対し

て求めるレベルが上がってきたように思います。

 

確かに、私が見ても店の入り口の上にも関わらず、

VA線を露出で引っ張っているだけで、見てくれも悪

いし、危ないと思いました。

 

そしたら、電気工事業者の親方みたいな人が「そん

なん足場でも組んでくれんと出来ん出来ん、そんな

うじゃうじゃ言うてくるんだったら、もうやめて帰

るぞ」と劉さんに対し語気を荒げます。

 

私は、「足場?これくらいの高さだったら脚立でも

梯子でも何なら高所作業車でも出してケアするや

ろ」とついつい自分マターで考えてしまいました。

 

多分この親方は、「中国人は後からぐちゃぐちゃ言

うてきて、金も値切ってくるし、話通じにくいし、

正直仕事したくないわ」と、思ってるに違いない。

 

でも私は、すでに何年もお付き合いしている佐々木

さん絡みの紹介で、お金は先にキッチリ現金でくれ

るし、値引きも仕事に対する度を越す要求もないし

 信頼関係があるからかもしれませんが、出来るだけ

ワールドワイドな西条弁で真摯に耳を傾け、お客様

の意見や要望に寄り添い何なら忖度までして、多分

120%の答えを出しています。

 

もちろん打ち合わせも満面の笑顔で😊

 

そこが、当社が中国人のお客様から支持される理由

なのかもしれません。(手前ミソですんません^^;)

 

これから、海外のお客様も増えていくかもしれませ

んが、最強の西条弁と満面の笑顔で、良いお付き合

いをしていきたいと思います(^^)

 

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1つ残念だったのは、せっかくうどんの美味しい丸亀

に来たのに、昼ご飯が何処にでもある「はなまるう

どん」だった事です。

 

ご当地のYEGメンバーの方、今度、丸亀近辺の美味

しいお店を紹介してください(^◇^;)